630万円あった辛い借金が180万円にまで減額できる方法
夫はある町工場に勤めていたのですが、外資系企業との合併によって状況は一変しました。
それまでは、そこそこ豊かな生活をしていたのですが、人員整理によって夫は退職することになってしまい突然会社をクビになってしまったのです。長年勤めあげてきた会社を、こんなことでクビになるなんて夫も私も本当にショックでした。
それに私たち夫婦の間には2人の子どもがいて、お兄ちゃんは大学受験を。弟は中学生に上がる年頃で一番お金がかかる時でした。
万が一のことを考えてある程度の金額は貯金をしていたものも、夫にはなるべく速く就職先を見つけてもらわなければならない状況に変わりはありませんでした……。
夫の就職先が見つからない!
夫も私も、42歳で次の就職先を探すのは決して楽なことではありませんでした。とりあえず私はパートの時間を増やし夫にはイロイロと転職先をあたってもらっていたのですが、年齢からか就職先は一向に見つかりません。
しばらくは場つなぎのために夫はアルバイトをすることになったのですが、お兄ちゃんが私立の大学に受かったため毎月のお金がかなりかかることに。
入学金やら何やらお金を使ってしまったら、貯金していたお金は当面の生活費ぐらいしか残っていませんでした。まさか子どもに「 大学に行くのは諦めてくれ 」と言えるわけはなく、お兄ちゃんはそのまま大学へ行かせることにしました。
弟の方も何とか中学受験に受かり、私立の学校に行くことになったのですが、中学校といえども私立なのでお金はかかります。
私たち夫婦は2人のためにますます寝る間を惜しんで働くようになったのでした。
その時、借金の体験談サイト「多額 借金」を読んで、とても勇気を頂き参考になりました。
生活費が足りない、そのための借金
残念ながら夫は次男で実家とも仲が良くなかったため、親元にお金の催促をすることができませんでした。私の母親は健在でしたが、お金を頼れるほどには裕福ではなく、生活費がギリギリという月が増えてきました。
夫は頑張って働いてくれているのですが、どうしても借金をしなければ家計を回せないぐらいに我が家の経済は困窮していたのでした。
私は思い切って、キャッシングローンを組むことに。
もちろん抵抗はありましたが、子どもに負担をかけるためにも止む終えない処置でした。
このことは夫には内緒にしていました。
私たちは辛い借金の日々へ
夫の仕事が決まるまでに3度の借り入れをして80万の借金がありました。ちょうど3回目のキャッシングが終わった頃に夫の就職先が決まりましたが、給料は前のほとんど半分に。
これからは辛い借金を減らすことができると思っていたのですが、夫が務めた会社はブラック企業で深夜になってやっと帰ってくるという生活がまっていたのです。
そんな生活が長く続くわけもなく、弟が中学2年生になる頃には夫は身体を壊して入院してしまいました……。
子どものために更に借金を
お兄ちゃんの学費の支払いもあり、弟の学費の支払いもあり家計は火の車どころか炎上するトラックよろしく燃え上っていました。
夫が入院したことで、さらに借金がかさみ。2人の息子が進学したことで更に借金がふくれあがり、結果的に630万円もの金額に。
さすがに夫に話さなければならいないと思い、借金のことを打ち明けると夫は血色の悪い顔を更に悪くさせて、まるで幽霊みたいな顔をして「 そうか…… 」とつぶやいていました。
そして「 生命保険あったよな? 」と力なく笑うので、私は夫のためにも改めて借金のことについて考えなおすことにしたのです。
辛い借金生活を終わらせるために
こんな生活を続けているのはおかしいと思い、まずはお兄ちゃんに打ち明けてなるべくバイトをしてもらうようにしました。本人はかなり驚いていましたが「 分かった、頑張るよ 」と私が今まで見たこともないような男らしい顔をして言ってくれて、とても安心しました。
そして、借金を減らすためにイロイロと図書館で本を読んでいると「 債務整理 」という方法があることを知りました。
さっそく、帰って家にあるパソコンで債務整理を検索すると、無料で債務整理のシミュレーションが出来るということだったので試すことに。それは、借金がどのくらい減るのかわかるシステムです。また、金利の払いすぎがあった場合もわかります。
辛い借金生活は終わりを告げました
債務整理の一つである「 個人再生 」という方法が私たち家族には会っているということだったので、個人再生をお願いすることにしました。長い時間がかかるかな、と思っていたら思った以上に短い時間で手続きが終わったので、正直かなりびっくりしました。
630万円あった辛い借金が180万円にまで減額されることになり、毎日の支払いも楽になり、生活がずいぶん楽になりました。夫も借金がなくなったことで、精神的にだいぶ楽になったのか、なんとか新しい就職先をみつけ今度は身体を壊す事なく働いています。
でも、私は未だに借金のせいで夫が自分の身体を犠牲にしようとしたことを思いだしてしまいます。もっと早い段階で債務整理を知っていたらと思うと……。